「人づくり」は、まず「躾(しつけ)」から

K社(マンション改修工事業、社員数30人)

2007年の偽装問題発覚以来、企業の信頼ということがクローズアップされています。
このような状況下で、当社は多くの下請業者を使っており、現場での品質管理、安全管理、そして顧客に対するサービスの向上は、「緊急の経営課題」となっていました。
この課題を解決するには、下請業者も含め一人ひとりの社員が「顧客満足」を得る努力を地道に行なうことしかないという結論に達しました。
そこで、「人づくり」に重点を置く「新5S活動」の全社的展開の有効性を会社に提言し、下請業者にも参加を呼びかけ、全社挙げて「新5S活動」に取り組みました。
以下、当社での新5S活動の概要・手順を述べさせていただきます。

 

1.全社員及び全下請業者従業員を集めての「新5S」の勉強会

6ヵ月にわたり、月1回業務終了後2時間の研修
新5Sとは?,従来の5Sとの違い,新5Sはなぜ必要か?
新5Sの目的,新5Sの実践上のポイントと手順,体制づくりと具体的な進め方、マニュアルの作成

2.具体的推進概要

・新5S推進体制の整備
・新5S推進計画の策定
・「躾(しつけ)」,「整理」,「整頓」,「清掃」,「清潔」の推進項目の選定
・各々の推進責任者の任命
・各月、各期間の重点推進方針、重点推進項目の決定
・定着化対策の検討
・新5S写真展,新5Sパトロール,朝礼1分新5S,新5S広報活動
・月1回の新5Sのセミナー開催


〔会社の評価〕

社会人としての、職業人としてのマナーが身につき、整理・整頓も各人が考えて行なうようになってきました。
特に、電話応対や朝夕の挨拶、来客に対する接遇応対等で、具体的な効果が目に見えて現れてきています。
徐々に安全管理やサービスの向上、顧客満足という活動の本来の目的にも、効果が出始めています。
また、下請先の従業員の行動にも変化がみられます。